もう2018年の7月も折り返しまして。身の毛もよだつほどに時の流れを感じております、クリスです。
さて7月と言えば、4月からはまって観ていた春アニメとお別れを済ませ、夏アニメがスタートする時期です。今期は、母が若かりし頃に激ハマりしていたという『BANANA FISH』に、娘の私も激ハマり。遺伝子レベルでハマるもんが似てるって気持ち悪いけど、作品はすでに最高潮に最高です。
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↓noteにもハマった経緯を書いてます↓
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そして今期は、個人的に観るものがかなり限られているので、これまで観ていた作品を観返す時間ができまして。そして先日、2年前の2016年のとある夏アニメ振り返り視聴しました。その作品は『甘々と稲妻』。愛に溢れ、そしてごはんが食べたくなる作品です。
今日は、改めてこの作品のあたたかさを、勝手にお伝えしていきたいと思います。
一緒に食べるって、いいな
物語を端的に説明すると、早くに妻を亡くした主人公 犬塚公平とその娘 つむぎ、そして主人公の教え子 飯田小鳥が、さまざまな料理を作って食べて「あ~幸せ!」となる、1話完結ストーリーです。
これだけでは、話の良さがほぼ伝わらないと思うので、もう少し、いやもっとたくさん補足させてもらいます。
物語が始まった当初の犬塚家の食卓は、コンビニなどのお弁当やファミレスなどでの外食が基本。高校の先生をしている公平は忙しく、つむぎと食卓を囲むことすらままならない日々を過ごしていました。
ある日、帰りが遅くなってしまった公平。テレビの料理に釘付けになるつむぎの姿を見て、ハッとさせられます。そして、ひょんなことから出会った教え子飯田小鳥の母のお店に「美味しいご飯を食べさせてください」と駆け込むのですが、残念ながらその日はお休み。
残念そうにするつむぎの姿をみて、小鳥が「ご飯くらい炊けます!」と言いはなって作り始めた第1話の料理が「土鍋ごはん」。
そう、ただのご飯なんです。
実は、小鳥も特別料理ができるというワケではありません。それでも、慣れない土鍋で一生懸命考えながら、おいしくご飯が炊けるよう頑張ります。
そして、タイマーの音とともに炊きあがったご飯。ふわ~っと湯気が漂い、粒が立ったそれは、アニメなのにお米の甘みやうまみがこちらに伝わってくるようでした。
そして、第1話の最大の見どころはなんといっても、つむぎの一言。
「食べてるとこみてて」
この言葉に公平は涙ぐみ、一緒に食べることの大切さを再認識するのです。
私も、つむぎのこの一言に「おいしいものを、誰かと共に味わうこと」の大切さを教えてもらいました。
私もひとりで食べることが大半なので、手抜きもしくは食べないことが結構あります。このごはんの温度のないことといったら…。
週に何日かは父が帰ってくるので、簡単なものにはなりますが作ったり、どうしても難しい時はお弁当を買ってきてもらったりします。公平とつむぎが囲む食卓のようなかわいさ、ほっこり感は全く持ってありませんが、どんな食事でも父と食べるご飯は、冷たいひとりごはんよりも、おいしいような気がするのです。
犬塚さんちの愛情ごはんを体験してみた
『甘々と稲妻』の魅力は、ほっこりご飯ヒューマンドラマだけにあらず。毎話出てくる料理が本当においしそうなんです。何度「一緒に食卓を囲ませてください」と思ったことか。
甘々と稲妻に影響受けすぎて、さいきん、ご飯を炊く時はめんどくさいけど土鍋です。
— クリス (@qris_) 2016年8月21日
うますぎて、ご飯が進んで、太る pic.twitter.com/12CX4uxrhH
また、原作マンガのファンでもある私。いくつか紹介されている料理をレシピに忠実に作ってみたことがあります。ちなみにアニメが放送されていた2016年の夏は、土鍋ごはんにまんまとハマり、激太りしました。
そして先日、振り返り視聴をした私は、またまんまと影響され、ずっと作りたいと思っていたとあるメニューを作りました。
「犬塚さんちのおうちカレー」
こちらはレーズン入りの、子どもも大人もおいしく食べられるドライカレーです。
原作で読んだ時からずーっと作りたかったんですが、材料を5㎜角に切る工程がめんどくさくて先延ばしにしてまして。最近ちょっと時間ができたので、作ってみることにしました。
野菜たっぷりなのが、犬塚さんちのおうちカレーの特徴。とにかく黙々と野菜を5㎜角に切っていきます。ちなみに、本当はセロリも材料に入っているのですが、買い忘れという凡ミスをしでかしました。
材料を切ったら、ニンニク、ショウガをフライパンで炒め香り立たせたあとに、玉ねぎを加え透明になるまで炒めます。そしてニンジン⇒(セロリ)⇒ナスの順に加えてさらに炒めていきます。
そのあと、豚ひき肉をさらに加えて火を通します。
豚ひき肉に火が通ったらカレー粉と塩を加え、カットトマト缶をドーンと投入。煮立ったら、すりおろしたリンゴを加えます。
そしてレーズンとピーマン、別に用意していたコンソメスープを加え、水気がなくなるまで煮込めば完成!
完成した「犬塚さんちのおうちカレー」がこちら。
肝心の食べた感想ですが、自画自賛上等!めっちゃおいしかったです!
普段は食の細い公平が、ガツガツバクバク食べちゃうのも納得のおいしさでした。
私は辛すぎるカレーが苦手なので、まずはそのまま食べましたが、一緒に食べた父は、ガラムマサラを投入し、辛いカレーを堪能していました。
そうなんです!このドライカレー、辛いのが好きな人用と苦手な人用に鍋を分ける必要がないカレーなんです。「一緒のカレー食べてるーって感じしますよね。」と小鳥が原作とアニメでも言っていましたが、同じ鍋で辛さの調節が可能なんです!!
きっと亡くなったつむぎのお母さんも、家族で同じものを食べたいな、そうするためにはどんな工夫が必要なのかなと考えて作っていたんじゃないかなと、作りながら感じました。
また、つむぎはピーマンが大嫌いなんですが、このカレーにはたっぷり3つ分のピーマンが入っています。「嫌いなものを食べてほしい」という願いだけじゃなく、「どうやったらおいしく食べてくれるかな」というお母さんのやさしさが溶け込みまくったカレーだなとも。
こんなことを考えながら作ったカレーだからなのか、普段ながら作業で作るカレーよりもはるかにおいしく感じました。
自分だけじゃないご飯は、おいしい!
犬塚さんちのごはん体験を通して、「一緒に食べることの幸福感」とは別に感じたことがあります。
「誰かに食べてもらいたいな」
「おいしくできたからレシピ共有したいな」
このように、料理を作る先に「人」がいると、作ったごはんがなんだかいつもより特別に感じるのです。しかも、作っている時間も楽しいんですよね。
きっとごはんって、「誰かを意識」した瞬間に、おいしさが見違えるほど変化するのではないかと思うのです。
別に、手作りである必要はないし、時間をかける必要もない。スーパーやコンビニのお惣菜やお弁当だって、外食だって、誰かと食卓を囲めば、きっと楽しくっておいしい時間になります。
作るときだって、誰かを思い浮かべるだけで、楽しさもおいしさも変わると思うんです。
目の前のごはんが自分だけのものでなくなった瞬間に、最高の調味料が加わるんじゃないかなと、犬塚さんちのごはん体験を通して感じました。
正直、誰かを意識してご飯を食べるっていうのは、現代において難しいことだと思います。ひとりのほうが安心しておいしく食べられるという人もいるでしょう。
しかし、公平・つむぎ・小鳥が紡ぐこの物語は、普段「生活していくために」しか料理をしない私に、おいしいご飯を一緒に作って、囲み、食べることの幸せを改めて教えてくれました。
普段食べるごはんに味気のなさを感じている方は、ぜひ一度『甘々と稲妻』を観てみてください。原作コミックスももちろんおススメです。
ただし、完全に飯テロアニメおよびマンガなので、お腹が空いている時間帯とダイエット中だけは観ないでください。地獄をみます。